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【2012新春特別企画:新加入選手インタビュー】棗佑喜選手<前編>

2012新春特別企画として、新加入選手紹介インタビューを掲載いたします。2012シーズン新たに栃木SCへ加入する頼もしい選手たちを、ファン・サポーターの皆様により深く知って頂くために、インタビュー記事(前編・後編の2部構成)にて更新していきます。


第5回目は、川崎フロンターレから期限付き移籍で加入した棗佑喜選手<前編>です。
184センチの恵まれた体格を活かした空中戦の強さに絶対の自信を持ち、ゴール前で体を張って潰れ役に徹することも、守備陣の負担を減らすために前線から激しくプレスをかけることも惜しまない。長身だがDFラインの背後へ飛び出すスピードも兼備している。外国籍選手とポジションを争うことになるが、「ワクワクしている」、「負ける気がしない」と、一歩も引くつもりはない。個性の際立ったアタッカー陣がひしめく川崎では出場機会を得られなかったが、プロ1年目にあえて厳しい環境に身を置いたことは後悔していない。自分が成長するために必要だと判断したものは、しっかりとインプットした。あとはピッチでアウトプットするだけだ。座右の銘である「ひた向きに」、泥臭く、J1昇格のために余力を残さず全てを出し尽くす。
184センチの恵まれた体格を活かした空中戦の強さに絶対の自信を持ち、ゴール前で体を張って潰れ役に徹することも、守備陣の負担を減らすために前線から激しくプレスをかけることも惜しまない。長身だがDFラインの背後へ飛び出すスピードも兼備している。外国籍選手とポジションを争うことになるが、「ワクワクしている」、「負ける気がしない」と、一歩も引くつもりはない。個性の際立ったアタッカー陣がひしめく川崎では出場機会を得られなかったが、プロ1年目にあえて厳しい環境に身を置いたことは後悔していない。自分が成長するために必要だと判断したものは、しっかりとインプットした。あとはピッチでアウトプットするだけだ。座右の銘である「ひた向きに」、泥臭く、J1昇格のために余力を残さず全てを出し尽くす。
Q:棗(なつめ)選手の名字は珍しいですよね。ご出身の福井県では棗姓が多いんですか?
『僕の実家の町内には多いですね。棗家が固まっています。逆に夏に目で、夏目はいないですね。パッと見たら読めないですもんね。僕も自分の名字を間違って書いていたくらいですから。先生には「漢字を覚えないさい」と怒られた記憶があります(笑)。』

Q:「移籍はある種ギャンブル」だとも聞きます。プロ2年目で環境を変えようと思った理由は?
『もっと自分を出したいと言うか、栃木SCはJ1に上がるという大きな目標があるので、そこで自分の力を出してJ1へ行く目標に向かってみたいなと。オファーをいただいた時には率直にそう感じました。自分自身が成長したかったですし、「栃木SCをJ1へ上げたい」と思ったので移籍を決断しました。』

Q:決断には時間が掛かりましたか?
『僕がプロになれたのも川崎さんのお陰でもあるので、やっぱり悩みましたね。でも、南さん(省吾強化部長)から色々なお話を聞きましたし、栃木は素晴らしいクラブだと自分自身では分かっているつもりです。そこへ加入できたことは光栄ですね。』

Q:川崎のチームメイトには相談はされましたか?
『そうですね。同期がたくさんいるので。移籍しても同じ関東のクラブですし、電車で1時間半くらいの距離なので、「またご飯でも行こうよ」と話したりしました。』

Q:川崎時代の同僚である久木野聡選手の存在は心強いのでは?
『紅白戦などでもずっと2トップを組ませてもらっていて、自分の中ではプレーしやすい選手ですし、巧い選手だと思っています。川崎時代から盗めるところは盗もうと思っていたので、栃木でまた一緒にプレーできることは嬉しいですね。』

Q:川崎で過ごしたルーキーイヤーを、ご自身の中でどのように消化されていますか?
『プロの難しさを感じました。それと同時に、短い時間でしたけど等々力のピッチに立てたことで、「これがプロの世界なんだ」、「夢であるプロの世界にたどり着けたんだ」と実感できました。スタジアムの雰囲気が凄いですもんね。』

Q:プロデビュー戦はドキドキしながらピッチに入りましたか?
『ミスを恐れずに自分のプレーを出すことだけを考えて入りました。時間も限られていましたし。スタメンだったら、また違う緊張感を味わったと思いますけど。でも、あの緊張感は案外楽しいものですよ。』

Q:個性の豊かな川崎のアタッカー陣と日々のトレーニングを積んだことで学んだことは?
『凄い選手ばかりですからね。憲剛さん(中村選手)もジュニーニョさんも、最初のトラップの位置とかがずば抜けていて、ミスがないですからね。ボール回しでも1回も鬼にならないですから。狭いスペースでも上手くいなされますもん。憲剛さんとかは次元が違います。』

Q:タイプは異なりますが、エースのジュニーニョ選手から盗めるプレーも多かったのでは?
『場面や状況に応じてどうしたらいいのか分かっているので、サッカーを知っているんだなと。』

Q:アドバイスを受けたりは?
『いや、僕は自分から聞きに行きましたね。「練習後に壁に向かってボールを蹴り、トラップの練習をした方がいいよ」とアドバイスしてもらったので、それは続けて取り組みました。ジュニーニョさんや功治さん(山瀬選手)でさえ、惜しまず自主練習をするので、「自分はどれだけやればいいんだ」と思っていました。」

Q:意識に変化が生まれたと。
『「もっとやらなあかんな」と感じましたね。でも、試合に絡めるか、絡めないかの環境に最初に飛び込んだ判断は間違っていなかったと思います。川崎に加入したからこそ見えたものありますから。』

Q:「スタジアムにこのプレーを観に来て欲しい!」という棗選手のストロングポイントは?
『駒澤大学時代にインカレで一度、栃木のスタジアムには行っているんですよ。その時は怪我をしていてスタンドから観ていただけですけど、スタジアムの雰囲気も好きですし、インカレでプレーできなかった悔しさを今年晴らしたいと思います。自分の特長はスピードと高さ。最後まで諦めないプレーが伝わるように、ピッチに立ったら惜しまずプレーしたいと思っています。』

Q:何度かプレーを拝見した時に、裏への飛び出しが印象的だったのですが。
『もし自分にボールが出なくても飛び出すことでDFを引きつけられると確信していますし、スピードには絶対の自信を持っています。自分が飛び出すことでDFを疲れさせて、自分も2トップのパートナーも中盤も、いいプレーができればいいなと考えています。惜しまずに走りたいですね。』

Q:長身のジャイロ選手とはポジションを争うことになりそうです。
『僕自身、負ける気がしないですね。最初から負けると思っていたら、栃木にも加入していませんし。ブラジル人FWを補強するのも分かっていたので。とにかく、ワクワクしています。世間から見たらブラジル人の方が上だと思われていますけど、負けたくないですね。ポジション争いが楽しみです!』

Q:期待しています。
『頑張ります!』

Q:栃木とは何度かトレーニングマッチで対戦していると思います。実際に肌で感じた栃木の印象を教えてください。
『僕自身、無我夢中だったので。これから栃木のサッカーを勉強していきます。』

Q:栃木はハードワークが身上で、FWにも高い守備意識が求められます。組織的な守備に関して、どのように考えていますか?
『守備は駒大時代に叩き込まれましたからね。自分がボールを奪われたらサイドバックの位置まで追い掛けるくらいの気持ちを持っています。前線からのプレスも駒大でやってきた自信があります。守備が嫌いな選手もいますけど僕自身は苦ではないです。守備で楽をしたら味方からパスも出てこないと思うので。僕の守備で後ろが楽になれば、失点が減るならば、それは最高ですよね。失点しなければ負けないので。FWは2枚、3枚と交代カードがあるので潰れる気持ちで守備をします。』

Q:駒大ではかなり鍛えられたんですね。
『はい。「駒大っていいチームやな」、「入学して良かったな」と思いますね。』

Q:J1昇格が今季のチームの目標です。昇格に必要な要素とは。
『プレーの上手い下手以上に気持ちの部分が大切だと思っています。かなりきつい場面でも、「相手よりも走ってやろう」という気持ちが勝負を分けるはずです。負けたとしても全力を出し切った時と、そうではない時の達成感は違ってくると思うんですよね。「やり切った」と言えるようにしたいです。』

(前編)
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