NEWS
ニュース
トップチーム トップチーム

【2012新春特別企画:新加入選手インタビュー】臼井幸平選手<前編>

2012新春特別企画として、新加入選手紹介インタビューを掲載いたします。2012シーズン新たに栃木SCへ加入する頼もしい選手たちを、ファン・サポーターの皆様により深く知って頂くために、インタビュー記事(前編・後編の2部構成)にて更新していきます。


第13回目は、湘南ベルマーレから完全移籍で加入した臼井幸平選手<前編>です。
敵陣深くまでドリブルでえぐり、決定的な仕事ができる右サイドの職人。機を見た攻撃参加は、まさに職人芸。チーム最年長だが運動量は衰えを知らず、サイドを激しく上下動することから、松田監督に“火の玉小僧”と命名された。長いシーズンには必ず苦しい時期がある。そんな時、フル出場に近い形で湘南の11年ぶりの昇格に貢献した、2009年の経験値が活きるはずだ。「調子が悪い時にスイッチを入れられる存在にはなりたい」、「声ではなくプレーで引っ張りたい」と話すように、本人も監督から求められている役割を十分に理解している。熱いハートと背中で、若いチームを引っ張る。慣れ親しんだ湘南から2度目の解雇通行を受け、一時は引退も考えた。しかし、周囲の言葉で翻意。現役続行を選択したからには、何が何でも栃木をJ1へ引き上げる。断固たる決意は、揺らがない。
敵陣深くまでドリブルでえぐり、決定的な仕事ができる右サイドの職人。機を見た攻撃参加は、まさに職人芸。チーム最年長だが運動量は衰えを知らず、サイドを激しく上下動することから、松田監督に“火の玉小僧”と命名された。長いシーズンには必ず苦しい時期がある。そんな時、フル出場に近い形で湘南の11年ぶりの昇格に貢献した、2009年の経験値が活きるはずだ。「調子が悪い時にスイッチを入れられる存在にはなりたい」、「声ではなくプレーで引っ張りたい」と話すように、本人も監督から求められている役割を十分に理解している。熱いハートと背中で、若いチームを引っ張る。慣れ親しんだ湘南から2度目の解雇通行を受け、一時は引退も考えた。しかし、周囲の言葉で翻意。現役続行を選択したからには、何が何でも栃木をJ1へ引き上げる。断固たる決意は、揺らがない。
Q:ベルマーレユース出身でベルマーレ平塚時代から在籍していた湘南を離れる際、栃木以外にもいくつか選択肢があったと思います。栃木を選ばれた理由は?
「湘南を戦力外になり、最初に南さんに声をかけてもらいました。『興味がある』と言われたチームは何チームかありましたけど、正式オファーはありませんでした。だから正直、引退も考えました。でも、山形で一緒に仕事をしていた南さんに『引退はまだ早い』と言われましたし、ソリさん(反町康治監督。現松本山雅)にも『まだやれる』と言ってもらいました。栃木はJ1昇格の可能性があると思ったし、可能性のあるメンバーが揃ったな、というのが第一印象。どうせやるならばJ1を目指せるところで、と思ったことが理由です。」

Q:本橋卓巳選手とは山形時代に3年間一緒にプレーしています。栃木のチームの雰囲気など聞いたりしました?
「修人(鈴木選手)から聞きましたね。『凄く良いチームで、監督のやりたいサッカーも良いサッカーだし』と。」

Q:栃木とは何度か対戦されています。年を追う毎にイメージは変化しましたか?
「手堅いし、戦術が浸透していますよね。監督のやりたいことが選手みんなに伝っているのが分かるし、連動するサッカーをしてくるイメージがあります。攻撃はパターンもあるけど、自由な部分もある。DFは組織的に数的優位を作る感じで、チームとしてDFも攻撃もする。魅力的というか、『正直強いな』と思いました。昨季の2度目の対戦では湘南が3-0で勝ちましたけど、栃木が低迷していた時だったので参考にならなかったですね。」

Q:6月と10月の対戦では結果が真逆になりました。
「最初に0-2で負けた時にはダメージを受けたイメージもあるし、パウリーニョが凄く良い選手だなという印象も持ちました。去年は昇格争いをしていたし、ジェフにもFC東京にも負けなかったので、勝負強かったですよね。ただ、昇格争いをする上で経験の部分がどうなのかな?と。強いけど、プレッシャーの中ではどうなんだろう?と見ていました。ベルマーレでは昇格争いをしていても、結局昇格できなかったシーズンもありましたからね。本当に勢いだけで行ってしまうチームもありますけど。昇格争いは経験が大きく左右するので。そういう意味では、昨年の栃木は良い経験をしたと思うんですよ。それを今年に活かせればいいんじゃないのかなと思っています。」

Q:経験という部分は、監督が臼井選手に期待していることだと思います。
「昇格よりも降格の方が、経験回数が多いですけどね(笑)。正直、なんで降格するのか、なんで昇格するのかは言葉では言い表せないんですよ。ただ、チーム一丸となることが経験上、大事だなと思います。栃木みたいなサッカーだったら、J1に上がってからもしぶといサッカーができるような気がするんですよ。だから、楽しみですね。」

Q:2009年に昇格した時の湘南からは一体感を感じました。
「4連敗してガタガタした時期もありましたけど、そこも乗り越えたし。選手だけでミーティングもしましたけど、『あまり深く考えないようにした方がいい』、『開き直ろう』と話したりしました。どツボにハマる前に、そういう気持ちになったことが良かったと思っています。」

Q:臼井選手が考える、「勝者のメンタリティ」とは。
「正直、難しいですよね。実際、1回しか昇格してないし。勝癖を付けるというか、難しいゲームを0-0で終えるとか、1-0で終えることが凄く重要になってきますね。下位に取りこぼさないことも必要な条件ですよね。今年は京都とジェフの質が高いのかな、と僕は見ています。その他は団子状態になるのかな?だから、6位以内に入れるチャンスだと思うんですよ。そのためには、連敗を避けることも求められるし、自分達がその気になれるか。それが凄く大切だと思います。開幕から勝つことが勢いに乗るには一番いいのかなと。」

Q:ルール改正によって6位以内がプレーオフに進めます。リーグ全体に変化は起こりそうですか?
「そうですね。昨季の下位チームも可能性を感じていると思いますし、どこと対戦しても難しいゲームになると思います。魅力的な制度ですけど、厳しさも格段に上がると思いますね。ただ、蓋を開けてみないと分からない部分もありますけど。」

Q:先程、名前が上がった京都と千葉は警戒すべきだと。
「そうですね。J1から落ちてきた甲府、山形、福岡も警戒すべきですけど、京都とジェフが、特に京都が抜けている印象はありますね。というのも、去年3回戦って3回負けているので。ヴェルディも強いかな・・・でもそんなことは言い始めたらキリがないですけどね。」

Q:ニューインプレッションでは松田監督から“火の玉小僧”と命名されました。見て欲しいのは上下動ですか?
「僕の中で栃木のサイドバックの印象として、早めの、アーリークロスが多い印象なんです。そういう戦術なら僕もそうしますけど、できれば僕としてはえぐりたいというか、敵陣の深くまで入りたいんですよ。突破して簡単なクロスではなくて、マイナスのボールでFWが簡単に決められるチャンスを作りたいなというイメージを持っています。ソリさんからも「直接シュートが打てるようにインナーラップしろ」と言われていましたから。「中に、中に、それがお前の特長だから」とも。直接ゴールを狙いたいですし、アシストもして結果で貢献したいし、示したいという思いがありますね。」

Q:昨年の大分戦で決めたリフティングからのゴールが、まさに狙っている形からのゴールだったと思います。
「そうですね。大分戦のようなゴールはなかなかないですけど(笑)。自分の中でも結構良いゴールでした。ああいうイメージを持って、ジャイロが起点になってくれれば、同じような形が作れるのかなと。そのためには選手の特長を把握しないといけないですね。どこでボールが欲しいのか、まだ分からないので。でも、それは練習で見出していかないといけない部分だと思っています。まずはその作業なのかな。」

Q:DFラインは、特に右サイドバックは激戦区のひとつです。
「僕以外の選手は他のポジションもできる選手だと思いますけど、僕はセンターバックはできないですからね(笑)。プレーするにしても前だと思うので。右のスペシャリストではないですけど、そこのポジションでしか勝負して来なかったし、こだわりを持ってやりたいですね。若い選手に経験を伝えつつ、負けないようにしたいですね。」

Q:新体制会見では「声ではなくプレーで引っ張りたい」と仰っていました。
「声では引っ張れないんですよ。例えば、「行くぞ!」みたいな感じは出せないですね。黙々とやるタイプなので。だから、どう引っ張ろうかな?と思った時に、プレーで激しく行くところは行くとかね。1点取られて気持ちが落ちている時にプレーで感じてもらえるようには意識しています。チームが調子の良い時には問題ないとは思うんですけど、調子が悪い時にスイッチを入れられる存在にはなりたいですね。」

Q:順調に行けばJ通算400試合出場の大記録を今年中に達成できそうです。
「そこを目指せればいいですね。凄いことだと思いますし。自分がそこまで行けるとは思っていなかったので。出場したのがほとんどJ2ですけど、少しは名前が残るのかなと。あまりこれまで意識して来なかったので、今年はちょっと意識してみますね。」

(前編)
一覧へ戻る