■松田浩監督：
「トータルスコアは４－３だが、２点ずつくらいお互いにミスから与えなくてもいい失点をしている。この時期ならではのことなのかもしれないが。うちとしては磐田という格上を相手に、主導権を握られる中で、これまでの栃木のサッカーを、良い守備から良い攻撃を発揮するには絶好の相手だった。昨年、うちよりも順位が下で引いてくる相手をどう崩すかは、解決しないといけない課題として当然あるが、ベースの良い守備から良い攻撃という栃木らしさを確認するには打ってつけのゲームだった。１本目のフィールドの先発は昨年から８人も変わっていて、その中でどれだけうちのスタイルが出せるのか見てみた。うちの形から、カウンターから点を取ることもできたので目的を十分に達成できた。昨日は磐田をバルセロナと想定して、コペンハーゲンとの試合を映像で見せた。その映像通りのことが上手く出せていた。良いボールの取り方をしている場面が出ていた。それに関しては去年からいる選手が、やっぱり一日の長があるので上手くやっていたと思う。４－４－２ならやり方が分かると思うが、３－４－３だとどこのコースを切っていくのか、どこを閉じればいいのか、２シャドーの選手のケアの仕方、外側は捨てていいとか、そのあたりの見極め方が、ちょっと新加入選手は分かっていなかったところがある。前からボールを取りに行こうという意識で水戸戦とHonda戦はやっていたので、前に行きすぎて抜かれたシーンが特に１本目はあった。２本目以降は良い守備から良い攻撃という形になった。」

■サビア選手：
「しっかりボールを動かしてからのゴールだったと思う。ゴールキックから自分がボールを持ち、マコ（杉本真選手）にパスを出し、そこからカワ（河原和寿選手）に繋がり、良いクロスを上げてくれた。しっかりとヘディングで決めるべくポジショニングを取れていたので良いゴールだったと思う。２－２になる大事なゴールを決められた。ナツ（棗佑喜選手）のスタイルとか、どういう選手なのかをお互いに模索しているし、伝えあっている。今日はナツがDFのウラに行くプレーをしたので、自分はそこに合わせてプレーした。日本に戻ってきてから良いプレーが出来るように心掛けている。自分が良いプレーをすることで、Ｊ１へ上げるというチームの目標を助けられると思う。なにより自分がゴールを挙げることがチームのプラスになる。しっかりトレーニングから良いプレーが出来るように心掛けているし、良い状態を保てるようにトレーニングしている。日本でのキャンプは初めてだが、ヨーロッパでもキャンプはやっていたので抵抗はない。グループがひとつになるために、お互いを良く知りあうためにキャンプがあると思っている。」

■棗佑喜選手：
「徐々に松田さんのサッカースタイルを理解した結果、ゴールが決まったのではないかと思っている。皆ひとりひとりさぼることなくプレーしていると観ている人には伝わると思うし、それで点が取れると面白い。ひとりひとりが頑張った結果、今日の勝利に繋がった。もっと良いチームにしていきたいと思う。ひとりがさぼるとサッカーは成り立たないし、皆で点を取ったら喜びが大きくなる。皆で守備から試合に入る意識は大切だと思う。ＦＷとして何が良い状況かを考えた時に、クキさん（久木野聡選手）が良い動きをしてくれたので、自分がそこへパスを出せた。その前に自分も前を向けたので、前を向く姿勢を忘れずにクキさんとは良いコンビネーションを出していければ良いなと思う。まずはチームに慣れることを、このキャンプのテーマに掲げ、その中で自分の特長を出そうと意識していた。それでゴールが生まれているのは、自分がこのスタイルに合っているからだと思うし、松田さんのスタイルに合っているからだと思う。もっとゴールが取りたいし、チームが勝てればＪ１という目標に近付くので、そこを忘れずに戦いたい。」

■久木野聡選手：
「ゴールが取れて素直に嬉しい。棗が良いパスを出してくれたので、あとは決めるだけだった。良い感じで皆が意思疎通できていた。昨日はミーティングでビデオを見たりして、それで皆のやることがはっきりしたと思う。今日はボールに触れる機会は少なかったが、何回か裏に抜けられた。その精度をどんどん高めていければいいと思う。栃木のカウンターは面白いし、スピード感のあるカウンターが出来たと思う。強いチームになるとチャンスが少なくなるので、しっかり決めていきたい。１次キャンプを勝って終われたので、良い状態で２次キャンプにも臨みたい。出し手にはだいぶ自分の動きを見てもらっている。まだ自分のタイミングでボールが出てこない時もあるが、自分の動き出しは分かってもらっていると思う。どんどん合わせていきたい。２次キャンプも試合が多いので楽しみにしている。」