NEWS
ニュース
トップチーム トップチーム

【2012新春特別企画:新加入選手インタビュー】菅和範選手<前編>

2012新春特別企画として、新加入選手紹介インタビューを掲載いたします。2012シーズン新たに栃木SCへ加入する頼もしい選手たちを、ファン・サポーターの皆様により深く知って頂くために、インタビュー記事(前編・後編の2部構成)にて更新していきます。

第1回目は、FC岐阜から完全移籍で加入した菅和範選手<前編>です。
風貌はワイルドだが、実は努力の人だ。自宅前のグラウンドでボールを蹴り始めた頃から常に上だけを見続け、真摯にサッカーと向き合い、努力に努力を重ね、プロになるチケットを手に入れた。4年在籍した岐阜ではトップ下、左サイドバックも経験したが、主に中盤の底からチームを支え、フォア・ザ・チームの精神を貫いた。持ち味は、「仲間のために走ること」。無駄走りを、ハードワークを惜しまない。「ただ単純にサッカーが巧くなりたい」。内なる声に衝き動かされ、自分に足りないものを、組織的なサッカーを習得するために栃木への移籍を決意。飽くなき向上心と献身的な姿勢、若いながらもキャプテンを務めた強烈なリーダーシップを活かし、最下位に沈んで味わった昨季の悔しさを思う存分今季にぶつける。
風貌はワイルドだが、実は努力の人だ。自宅前のグラウンドでボールを蹴り始めた頃から常に上だけを見続け、真摯にサッカーと向き合い、努力に努力を重ね、プロになるチケットを手に入れた。4年在籍した岐阜ではトップ下、左サイドバックも経験したが、主に中盤の底からチームを支え、フォア・ザ・チームの精神を貫いた。持ち味は、「仲間のために走ること」。無駄走りを、ハードワークを惜しまない。「ただ単純にサッカーが巧くなりたい」。内なる声に衝き動かされ、自分に足りないものを、組織的なサッカーを習得するために栃木への移籍を決意。飽くなき向上心と献身的な姿勢、若いながらもキャプテンを務めた強烈なリーダーシップを活かし、最下位に沈んで味わった昨季の悔しさを思う存分今季にぶつける。
Q:引っ越しなどで慌ただしいですか?
「そうですね。めちゃくちゃバタバタしています(笑)。移籍を決断するのに少し時間が掛かったので。」

Q:栃木への移籍を決意することになった決め手はなんでしたか?
「自分の中で、上のカテゴリーでプレーすることは大きな夢です。栃木は勢いのあるクラブですし、クラブ自体が成長していると実感しています。僕自身もさらにレベルアップしたいので移籍を決断しました。」

Q:プロ入りしてから4年間を過ごした岐阜を離れることは、菅選手の中では大きな決断だったのでは?
「岐阜に加入したことでプロとしてのキャリアがスタートしましたし、今でも岐阜は好きなクラブだし、感謝の気持ちで一杯です。ただ、ここ最近は『もっと成長したい』、『ただ単純にサッカーが巧くなりたい』と考えるようになりました。そんな時に栃木からオファーをいただき、魅力のあるクラブですし、『移籍したい』と心から思いました。」

Q:「J1昇格」というクラブの目標も移籍を決断する要因になりましたか?
「それは本当に大きかったですね。僕自身にとっても、家族にとっても上のカテゴリーでプレーすることは夢。自分のためにサッカーをしていますが、家族のためにも、支えてくれている人のためにも、自分自身が上に行かなければいけない。なので、クラブと一緒に上に行きたいですね。」

Q:漠然とした質問ですが、「J1昇格」に必要なことは?
「個人的には全てのサッカーのスキルを上げる必要があると思っています。
実は、移籍に関して葛藤がありました。自分のプレースタイルはアグレッシブに動き回ること。例えば、FWが動き出さなければ自分がDFラインの背後に飛び出し、動きで味方を助けることがセールスポイントで、そのことを常に心掛けてサッカーをやってきました。でも、それだけでは壁にぶち当たると思うんですよ。
そんなことを考えていた時に、松田さんの下でコーチをやっていた倉田さん(安治氏。元FC岐阜監督)と出会いました。規律を持ってチームとして戦うサッカーは、今までの僕のサッカー観とは真逆の考え方でした。でも、年齢を重ねた時には動きの質が重要になって来ると思うんですよ。今の年齢でサッカースキルが急激に上がることはほとんどない。そのための練習はしますけど。でも、戦術眼や読みなどは、日々、松田さんや倉田さんの下で練習すれば成長すると思うんですよね。だから、今まで自分が足りなかったことを教えてくれるのが松田さんなのかなと。今まで自分が取り組んできたサッカーとは正反対というか、違いますけど、上に行くにはそれが必要だと考えています。自分の持ち味を高め続けることも大切ですけど。自分の苦手なことを教えてくれる監督が栃木にいることも、移籍を決断する上で大きかったですね。」

Q:では、チームにフィットするのに、それほど不安はないと。
「多少、不安はありますけど。それ以上にワクワクしています。色々と勉強できるので。」

Q:岐阜時代のチームメイトである高木和正選手とは頻繁に連絡を取り合っているそうですね。
「ちょこちょこ連絡は取っています。カズさんから『何か言うことないの?』と連絡をもらったので、『(栃木に)お世話になります』と挨拶はしておきました。」

Q:高木選手は後輩の面倒見が良いですもんね。
「プロ1年目からお世話になっていて、岐阜にすんなりと溶け込めたのはカズさんのおかげでした。カズさんの言葉には愛があるんですよ。毒もあるけど(笑)。的確なアドバイスをくれるし、本当に尊敬しています。また一緒にプレー出来ることで縁も感じますね。カズさんみたいに僕は巧い選手ではないですけど、ピッチに立って助けてもらいたいですし、僕もカズさんを助けられたらいいですね。久々にプレーすることでお互いに2年前とは変わっているなと感じると思うし、色々な物を吸収していると思うので、一緒にプレーできる喜びを感じたいですね。」

Q:昨季は菅選手にとっても、岐阜にとっても苦しいシーズンでした。苦しみ抜いたからこそ得られたものがあったのでは?
「自分にとっても不甲斐ないシーズンでしたし、クラブにとっても最下位というのは情けないというか、悔しかったですね。そういう状況でサイドバックとしてプレーして、全く貢献してないですけど、使い続けてくれた木村監督には感謝しています。
見えて来たこともたくさんありました。例えば、試合中にチームが苦しくなったら『こう動こう』、『こうすればチームに貢献できる』とか。昨季は試行錯誤ばかりでしたけど、『こうすればチームが変えられる』ということは分かりました。自分が経験したことは今後に活きて来ると思います。」

Q:栃木戦では開幕から続いていた失点を食い止め、完封勝利に貢献しました。
「チーム状況が良くなってきた時に栃木戦を迎えたので、僕自身その流れを失いたくなかったし、カズさんもいたので負けたくありませんでした(笑)。その気持ちが上手く勝利に繋がったのが栃木戦。ただ、それが持続しなかったことで最下位になってしまいました。」

Q:岐阜では本職のボランチ以外にもトップ下、さらには左サイドバックでもプレーしています。サッカー選手としての幅、選択肢が増えたように思います。
「昨季は『試合に出たい』という思いが一番強かったけど、チームが苦しい状況でサイドバックに起用されたので、『自分が悪い流れを変えてやろう』と思っていました。とにかくボランチでも、サイドバックでも監督に起用してもらった位置で精一杯プレーしようと。その思いだけでプレーしていました。」

Q:豊富なスタミナを活かしてハードワークする姿が印象的ですが、菅選手のストロングポイントを教えてください。
「僕がハードワークをするのは、『チームのために』という思いが強いんです。自分がひとつ頑張ることであとの選手が助かる。自分が無駄な動きをすることがチームを助けることになると信じています。自分の強みは仲間やチームのために走れること。気持ちの強さがアピールポイントです。」

Q:神出鬼没な菅選手には手を焼いた印象があります。
「厄介だと思われるためにプレーしていますからね(笑)。そう思ってもらえたのならば、ありがたいですね。自分を相手のボランチに置き換えた時に、『ここに走られたら嫌だな』と思うところに走ることを、相手が嫌がることを考えています。ボールを繋ぐこと、ロングキックの精度を上げることも大切。そこのレベルを上げることももちろん必要ですが、高い位置でボールを取れれば繋ぐ必要もなくなりますよね?前でボールを取れれば、そこまでボールを繋ぐ労力も要らないし、後ろも苦しくなくなる。上手く前の選手を動かしながら、相手を自分のところでストップさせたい。そこをチーム内でアピールしたいですね。そうすれば定位置を確保できるはずです。」

Q:レギュラーを獲るならボランチですか?
「そうですね。今年はボランチで勝負したいですね。でも、監督が求めるならば自分はどこでもやるつもりです。岐阜でもカズさんと頻繁にポジションチェンジをしていたので、そういう信頼関係を築きたいですね。僕がサイドバックに入ったり、センターバックの位置まで落ちることもあるし、FWの位置からプレスをかけることもあるので。」

Q:高木選手のボランチを、どんな目で見られていました。
「1年目は僕が左サイドバック、カズさんが左のワイドでコンビを組んでいましたけど、凄くやりやすかった。カズさんみたいに技術の高い選手は、どこのポジションでもクオリティの高いプレーが出来ます。でも、自分もボランチでプレーしたいので負けません!」

Q:栃木とは過去に何度も対戦しています。外から見た栃木の印象を教えてください。
「しっかりブロックを作る時は作る。でも攻撃に切り替える時の爆発力も持っている。毎年、成長しているクラブだな、という印象もありますね。」

Q:今季は昨季優勝したFC東京のような飛び抜けた存在がいません。昇格争いは昨季以上に熾烈になりそうです。
「正直、分からないです。自分がチームのためにできることをやることで結果に結び付けたい気持ちの方が強いですね。だから、他のチームのことはあまり意識していません。自分ができることだけを追求する。それが栃木のためにプラスになると考えて移籍してきたので、どんな状況でも昇格することだけを考えてプレーしたいですね。自分が成長すること、チームのために貢献することだけを考えて、年間を通して皆が同じ思いで戦えればいいと思います。いい記事を書いてもらえるように、しっかり頑張ります(笑)。」

(前編)
一覧へ戻る